【初心者】プログラミングの環境構築に必要なツール

プログラミングを始めるには、コードを書いたり、動かしたりするための「開発環境」を整える必要があります。

しかし、必要なツールはプログラミング言語や目的によって様々で、初心者の方にはハードルが高く感じられるかもしれません。

この記事では、プログラミング初心者がまず準備すべき必須ツールを解説します。

コードを「書く」ためのツール：テキストエディタ / IDE

プログラミングは、まず「コードを書く」ことから始まります。

このコードを記述・編集するために必要なのが、テキストエディタまたはIDE（統合開発環境）です。

なぜテキストエディタが必要なのか？

プログラミング専用のエディタには、以下のような機能が備わっています。

• コードの視認性の向上（シンタックスハイライト）

予約語や変数、文字列などを色分けして表示してくれるため（シンタックスハイライト）、コードの意味や構造を瞬時に理解できます。

• 入力ミスの防止

括弧の閉じ忘れなどを自動でチェックしたり、正しいコードの候補を提案したり（入力補完）することで、初歩的なミスを大幅に減らします。

• インデントの自動整形

コードの階層構造（インデント）を自動で整えてくれるため、読みやすい美しいコードを保てます。

テキストエディタとIDE（統合開発環境）の違い

テキストエディタ	IDE
コードの記述・編集が中心	記述、実行、デバッグ、コンパイルなど、開発の全工程を統合
動作が軽く、シンプル。 必要な機能は拡張機能で追加する。	非常に多機能、その分動作が重い傾向。 設定が複雑になりがち。

おすすめ「Visual Studio Code」

Visual Studio Code (VS Code) は、多くの開発者が利用している人気のある高機能なテキストエディタです。

VS Codeのおすすめポイント

• 軽量で動作が快適

高性能なPCでなくても、サクサクと動きます。

Windows、macOS、Linuxのすべての主要OSで利用可能です。

• 高い拡張性

拡張機能（プラグイン）を追加するだけで、Python、Web開発、Javaなど、あらゆるプログラミング言語に対応できます。

• 情報量の多さ

利用者が多いため、使い方や困ったときの解決策が日本語で簡単に見つかります。

コードを「動かす」ためのツール：実行環境

書いたコードを実際にコンピューターに理解させ、動かすために必要なのが「実行環境」です。

ブラウザ (Web開発の場合)

HTML/CSS/JavaScriptなどのWeb系のコードの結果を表示し、動作確認を行うためのツールです。

• おすすめブラウザ「Google Chrome」

Chromeは、開発者ツールという強力なデバッグ機能が標準搭載されており、Web開発では必須のツールです。

プログラミング言語の処理系（インタープリタ/コンパイラ）

記述したコード（人間が読める言葉）を、コンピューターが理解できる機械語に翻訳・実行するためのソフトウェアです。

• インタープリタ

コードを一行ずつ読み込み、即座に機械語に変換して実行する方式。（例：Python、Ruby など）

• コンパイラ

コードを一括で機械語に翻訳し、実行ファイル（プログラム本体）を生成する方式。（例：Java、C/C++ など）

これらの処理系は、基本的にそれぞれの言語の公式サイトからダウンロード・インストールします。

VS Codeでコードを記述した後、この処理系を通じてプログラムを実行することになります。

コードを「管理する」ためのツール：バージョン管理

個人で学習する段階でも、将来的なチーム開発を見据えて導入しておきたいのが「バージョン管理ツール」です。

おすすめは「Git」と「GitHub」

• Git

ソースコードの変更履歴（バージョン）を管理するためのシステムです。

いつでも過去の状態に戻したり、変更点を比較したりできます。

• GitHub

Gitで管理しているコードをインターネット上に保存・公開できるサービス（プラットフォーム）です。

コードのバックアップになるだけでなく、他のエンジニアのコードを読んで学んだり、自分のポートフォリオとして活用したりできます。

VS Codeを使えば、Gitの基本的な操作（変更履歴の記録やアップロード）は、複雑なコマンドを打たなくても視覚的に行えるため、初心者でも簡単に使い始めることができます。

まとめ

今回は、プログラミング初心者がまず準備すべき必須ツールを、その役割ごとに解説しました。

コードを「書く」ためのツール

• VS Code（テキストエディタ）をインストールする。

コードを「動かす」ためのツール

• 学びたい言語（Python、Node.jsなど）の処理系をインストールする。
• Web開発ならChrome（ブラウザ）を準備する。

コードを「管理する」ためのツール

• Gitをインストールし、GitHubアカウントを作成する。

環境構築は、一気にすべてを完璧に揃える必要はありません。

まずは、VS Codeと学びたい言語の処理系をインストールし、簡単なコードを動かすことから始めてみましょう。