「スマホのカメラでも十分きれいに撮れるんじゃないの?」
そう思った方もいるかもしれません。
確かに、最近のスマートフォンのカメラ性能は目覚ましい進化を遂げています。
手軽に高画質な動画を撮影でき、SNSへの投稿も簡単です。
しかし、本格的なライブ配信となると、スマホだけではどうしても限界があるのも事実です。
画角の自由度、安定した長時間の撮影、そして何より視聴者を惹きつけるための「表現力」において、配信用カメラには大きなアドバンテージがあります。
この記事では、
- スマホ配信からステップアップしたい方
- 最初からクオリティの高い配信を目指したい方
に向けて、なぜ配信用カメラが必要なのか、そしてどのように選べば失敗しないのか、その第一歩を分かりやすく解説していきます。
なぜ配信用カメラが必要なの?
スマートフォンは高性能なカメラを搭載しており、手軽にライブ配信を始めるには十分かもしれません。
しかし、より本格的で質の高い配信を目指すのであれば、配信用カメラの導入は非常に重要になります。
その理由は、主に以下の点です。
画質の向上
配信用に設計されたカメラは、スマホのカメラよりも大型のセンサーや高品質なレンズを搭載しています。
これにより、より鮮明で美しい映像を配信できます。
特に、細部の表現力や暗所でのノイズの少なさに差が出ます。
音質の向上
一部の配信用カメラには、ノイズが少なくクリアな音質で集音できる高性能なマイクが内蔵されています。
また、外部マイクを接続できる端子を備えているモデルも多く、より高品質な音声で配信したい場合に有利です。
スマホ内蔵マイクに比べて、周囲の雑音を軽減し、あなたの声をよりクリアに届けることができます。

映像表現の自由度
- 光学ズーム機能
画質を劣化させることなく、被写体を拡大できます。
- 高性能なオートフォーカス
動きのある被写体にも素早く正確にピントを合わせ、常にクリアな映像を維持します。
- 背景ぼかし
一眼レフカメラや一部のWebカメラでは、背景をぼかして被写体を際立たせるような、より表現豊かな映像を撮影できます。
- 多様なアングル
専用のスタンドやアームなどを使用することで、様々な角度から撮影でき、よりダイナミックな映像を配信できます。
- 画角の調整
配信内容や人数に合わせて、映る範囲を調整できます。
接続性と拡張性
WebカメラはUSB接続でPCと簡単に接続でき、多くの配信ソフトと互換性があります。
デジタルカメラやビデオカメラをWebカメラとして使用する場合、キャプチャーボードを介することで、より高度な映像処理や設定が可能になります。

長時間の使用に適している
配信用カメラは、長時間の連続使用を前提とした設計になっているため、バッテリー容量や放熱性能に優れています。
スマホのようにバッテリー切れや熱暴走のリスクを心配する必要が少なくなります。
配信用カメラの選び方
画質
- 解像度
フルHD(1920×1080)以上が推奨されます。
4K対応であれば、より高精細な映像を配信できます。
- フレームレート
30fps以上が目安です。
ゲームやスポーツなど動きの多い配信では、60fps対応が望ましいです。
- センサーサイズ
大きいほど高画質でノイズが少ない映像になります。
接続方法
- USB
Webカメラの一般的な接続方法で、手軽に使えます。
- HDMI
デジタルカメラやビデオカメラで多く、キャプチャーボードを介してPCに接続します。

マイク
- 内蔵マイク
Webカメラの多くにはマイクが内蔵されています。
ノイズキャンセリング機能付きだと、よりクリアな音声を期待できます。
- 外部マイク
より高品質な音声を求めるなら、外部マイクの接続端子(3.5mmステレオミニプラグ、XLR端子など)があるかを確認しましょう。
高性能なコンデンサーマイクやダイナミックマイクを接続することで、プロフェッショナルな音質を実現できます。

オートフォーカス(AF)
自動でピントを合わせてくれるオートフォーカス機能は、配信中にいちいちピントを合わせ直す手間を省き、常にクリアな映像を保つために非常に重要です。
顔認識AFや瞳AFなど、人物に特化した機能があるとより安定します。
画角
カメラが映せる範囲(画角)は、配信内容によって適切な広さが異なります。
デジタルカメラやビデオカメラは、ズームやレンズ交換で画角を調整可能です。
- 広角
広い範囲を映し出すことができます。
部屋全体を見せたい、複数人で配信する、背景にこだわりたい場合などに適しています。
Webカメラは広角レンズを搭載したモデルが多いです。
- 標準
一般的な人間の視界に近い画角です。
一人で上半身を映す、顔の表情を伝えたい場合に適しています。
- 望遠(ズーム機能)
特定の被写体を拡大して映したい場合に便利です。
デジタルカメラやビデオカメラに搭載されている光学ズームは、画質を損なわずに拡大できます。
手元をアップで見せたい、商品の詳細を見せたいといった用途に役立ちます。
※一人配信なら60~90度、複数人や全体を映すなら100度以上が目安です。
おすすめの配信用カメラ Webカメラ
Elgato Facecam Pro
Facecam Proは、一眼レフ並みの高画質と多機能を、Webカメラの手軽さで実現したプロ仕様モデルです。
最大解像度 | 4K |
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フレームレート | 4K:60fps フルHD:60fps |
接続方式 | USB 3.0 Type-C |
マイク | 非搭載 (外部マイク必要) |
フォーカス | オート/マニュアル |
画角 | 最大90° |
Insta360 Link 2
Insta360 Link 2は、ビジネスシーンからクリエイティブな活動まで、あらゆる用途で最高のパフォーマンスを発揮するWebカメラです。
最大解像度 | 4K |
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フレームレート | 4K:30fps フルHD:60fps |
接続方式 | USB Type-C |
マイク | 搭載 AIノイズキャンセリング |
フォーカス | オート/マニュアル |
画角 | 対角79.5°、水平67° |
Logicool MX BRIO 700 C1100GR
MX BRIO 700 C1100GRは、オンライン会議や配信、プレゼンなど、ワンランク上の映像・音声を求める方におすすめです。
最大解像度 | 4K |
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フレームレート | 4K:30fps フルHD:60fps |
接続方式 | USB 3.0 Type-C |
マイク | 搭載 ノイズリダクション機能 |
フォーカス | オートフォーカス |
画角 | 対角 90° / 78° / 65° |
Logicool Pro Stream Webcam C922n
C922nは、画質・音質・使い勝手のバランスが優れたコストパフォーマンスの高いモデルです。
最大解像度 | フルHD |
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フレームレート | フルHD:30fps |
接続方式 | USB-A |
マイク | 搭載 |
フォーカス | オートフォーカス |
画角 | 78° |
おすすめの配信用カメラ デジタルカメラ
Canon EOS R50 V RF-S14-30 IS STM PZ レンズキット
EOS R50 Vは、VlogやSNS投稿など、動画コンテンツ制作を本格的に始めたいクリエイターにおすすめです。
最大解像度 | 4K |
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フレームレート | 4K:30fps 4K:60fps(クロップ) フルHD:120fps |
接続方式 | USB 3.2 Gen 2 Type-C HDMI Micro (Type D) |
マイク | 搭載 ノイズ低減機能 |
フォーカス | オート/マニュアル 人物、動物、乗り物 |
画角 | ズームやレンズ交換で画角を調整可能 |
Canon PowerShot V1
PowerShot V1は、コンパクトで使いやすいVlog撮影に特化したデジタルカメラです。
最大解像度 | 4K |
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フレームレート | 4K:30fps 4K:60fps(クロップ) フルHD:60fps |
接続方式 | USB Type-C HDMI Micro (Type D) |
マイク | 搭載 ノイズ低減機能 |
フォーカス | オート/マニュアル 人物、動物 |
画角 | ズームやレンズ交換で画角を調整可能 |
Panasonic LUMIX DC-G100DV
LUMIX DC-G100DVは、小型軽量で携帯性に優れ、Vlogや日常使いに適したミラーレス一眼カメラです。
最大解像度 | 4K |
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フレームレート | 4K:30fps フルHD:60fps |
接続方式 | USB Type-C HDMI Micro (Type D) |
マイク | 搭載 ノイズ低減機能 |
フォーカス | オート/マニュアル 顔・瞳認識 |
画角 | ズームやレンズ交換で画角を調整可能 |
Panasonic LUMIX DC-TZ99
LUMIX DC-TZ99は、コンパクトなボディに光学30倍ズームを搭載したデジタルカメラです。
最大解像度 | 4K |
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フレームレート | 4K:30fps フルHD:60fps |
接続方式 | USB Type-C HDMI Micro (Type D) |
マイク | 搭載 |
フォーカス | オート/マニュアル 顔・瞳認識 |
画角 | ズームやレンズ交換で画角を調整可能 |
SONY VLOGCAM ZV-1M2G
VLOGCAM ZV-1M2Gは、Vlog撮影に特化した機能とコンパクトさを兼ね備え、特に超広角レンズの搭載は大きな魅力です。
最大解像度 | 4K |
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フレームレート | 4K:30fps フルHD:120fps |
接続方式 | USB Type-C HDMI Micro (Type D) |
マイク | 搭載 ノイズ低減機能 |
フォーカス | オート/マニュアル 人物、動物 |
画角 | ズームやレンズ交換で画角を調整可能 |
SONY VLOGCAM ZV-E10M2K
VLOGCAM ZV-E10M2Kは、Vlog撮影に求められる要素を高次元で満たしたカメラです。
最大解像度 | 4K |
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フレームレート | 4K:60fps フルHD:120fps |
接続方式 | USB Type-C HDMI Micro (Type D) |
マイク | 搭載 ノイズ低減機能 |
フォーカス | オート/マニュアル 人物、動物、鳥 |
画角 | ズームやレンズ交換で画角を調整可能 |
おすすめの配信用カメラ ビデオカメラ
GoPro HERO13 Black
HERO13 Blackは、アクションカメラとしての基本性能を維持しつつ、バッテリー性能の向上、新しい撮影機能、拡張性の強化により、より幅広いユーザーのニーズに応えるモデルとなっています。
最大解像度 | 5.3k |
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フレームレート | 5.3K:60fps 4k:120fps 2.7k:240fps フルHD:240fps |
接続方式 | USB Type-C |
マイク | 搭載 ノイズ低減機能 |
フォーカス | パンフォーカス(固定焦点) |
画角 | ズームやレンズ交換で画角を調整可能 |
Insta360 X5
Insta360 X5は、より高画質で、暗い場所での撮影に強く、耐久性が向上し、バッテリー寿命も長くなったことで、様々なシーンで活躍する高性能な360度アクションカメラです。
360度動画 最大解像度 | 8k |
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360度動画 フレームレート | 8k:30fps 5.7K+:30fps 5.7k:60fps 4k:120fps |
接続方式 | USB 3.0 Type-C |
マイク | 搭載 ノイズ低減機能 |
フォーカス | パンフォーカス |
画角 | 360° |
Panasonic HC-VX3
HC-VX3は、高画質、強力な手ブレ補正、高倍率ズーム、使いやすい操作性など、ビデオカメラに求められる様々な要素をバランス良く備えたモデルです。
最大解像度 | 4K |
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フレームレート | 4K:30fps フルHD:60fps |
接続方式 | USB Type-C HDMI Micro (Type D) |
マイク | 搭載 ノイズ低減機能 |
フォーカス | オート/マニュアル |
画角 | ズームで画角を調整可能 |
SONY FDR-AX45A
FDR-AX45Aは、家庭での利用から動画制作まで、幅広いニーズに対応できる高性能なビデオカメラです。
最大解像度 | 4K |
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フレームレート | 4K:30fps フルHD:60fps |
接続方式 | Micro USB HDMI Micro (Type D) |
マイク | 搭載 ノイズ低減機能 |
フォーカス | オート/マニュアル |
画角 | ズームで画角を調整可能 |
まとめ
ここまで、配信におけるカメラの必要性から、選び方、そしておすすめモデルまでを詳しく解説してきました。
スマートフォンの手軽さも魅力ですが、やはり高画質な映像、クリアな音声、そして安定した配信を目指すなら、配信用カメラの導入は、あなたの配信を次のステージへと導くための強力な一手となります。
今回紹介した選び方のポイント
- 画質
- 接続方法
- マイク
- オートフォーカス
- 画角
を参考に、あなたの配信スタイルや目的にぴったり合うカメラを見つけてみてください。
最初から完璧な機材を揃える必要はありません。
まずは手に取りやすいモデルから始めて、配信を続ける中で「もっとこうしたい!」という欲求が出てきたら、徐々にステップアップしていくのが賢い方法です。