2026年9月1日、NURO光のプランが世代交代しました。前日の8月31日23:59をもって既存プランの新規受付が終了し、9月1日1:00から新プランの提供が始まっています。
同じ9月1日には既存プランの値上げも実施されているため、この2つのニュースは混同されがちです。ただ、新規で申し込む人にとってインパクトが大きいのは、値上げより新プランへの切り替えのほうです。
変わったのは料金表の数字だけではありません。ルーター代が月額から切り離され、3年の契約期間が復活し、39戸以下の集合住宅は戸建てと同じ料金区分に戻りました。
何が起きたのか
- 8月31日23:59 … NURO 光 One 2ギガ/10ギガ、NURO 光 2ギガ・10ギガ(マンション)タイプS/Lの新規受付が終了
- 9月1日1:00 … 新プラン「NURO 光(H)」「NURO 光 10ギガ(H)」「NURO 光(M)」「NURO 光 10ギガ(M)」の受付開始
- 既存ユーザーはそのまま … 9月1日以降も現在有効な契約が継続する(強制移行ではない)
つまり、影響を受けるのは9月1日以降に新規で申し込む人です。すでに使っている人の契約が勝手に変わることはありません。
新プランの料金
公式リリースに記載された月額基本料金は次のとおりです。
| 新プラン | 月額基本料金 | ホームゲートウェイ | 合計 |
|---|---|---|---|
| NURO 光(H) (戸建て) | 5,170円 | 550円 | 5,720円 |
| NURO 光 10ギガ(H) (戸建て) | 6,050円 | 550円 | 6,600円 |
| NURO 光(M) (マンション) | 4,180円 | 550円 | 4,730円 |
| NURO 光 10ギガ(M) (マンション) | 5,720円 | 550円 | 6,270円 |
※税込。別途、契約事務手数料や基本工事費などの諸経費が発生します。
ポイントは末尾の注記です。新プランの利用にはNURO 光 ホームゲートウェイ(Wi-Fiルーター)が必須で、プランの申し込みとあわせて自動で付帯されます。 選択式のオプションではなく、外せません。
変更点1:ルーター代が月額から切り離された
ここが最も実質的な変更点です。
既存プランでは、ONU(Wi-Fiルーター一体型)のレンタル料が月額料金に含まれており、追加費用はかかりませんでした。無線LAN機能も内蔵されているので、市販のルーターを別途買う必要もない——これはNURO光を語るときに必ず挙がるメリットでした。
新プランでは、これが月550円の必須付帯に切り出されています。
「値下げ」に見えて、支払額は同じ
戸建てで比べてみます。
| プラン | 月額基本料金 | ルーター | 実際の支払い |
|---|---|---|---|
| 旧:NURO 光 One 2ギガ(改定後) | 5,720円 | 込み | 5,720円 |
| 新:NURO 光(H) | 5,170円 | +550円 | 5,720円 |
基本料金は550円下がりましたが、支払額は1円も変わりません。 5,170円という数字だけを見て「値下げされた」と受け取ると、実態を見誤ります。
比較サイトや広告で「月額5,170円」と表示されている場合、それはルーター代を含まない金額です。他社の光回線と比べるときは、必ず550円を足した額で並べてください。
マンションは戸数で扱いが分かれる
新プランの集合住宅向けは、建物の戸数でプランが決まります。
| プラン | 対象戸数 | 月額基本料金 | ルーター | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| NURO 光(M) | 40戸以上 | 4,180円 | 550円 | 4,730円 |
| NURO 光 10ギガ(M) | 40戸以上 | 5,720円 | 550円 | 6,270円 |
| NURO 光(H) | 39戸以下 | 5,170円 | 550円 | 5,720円 |
| NURO 光 10ギガ(H) | 39戸以下 | 6,050円 | 550円 | 6,600円 |
40戸以上の物件は(M)プランで、旧プラン(改定後4,235円)と比べて実質+495円。ここまでは値上げの範囲内です。
問題は39戸以下です。
変更点2:39戸以下の集合住宅が「戸建て料金」に戻った
これが今回の切り替えで最も影響の大きい変更です。
公式FAQには、39戸以下の集合住宅は「NURO 光(H)」「NURO 光 10ギガ(H)」での申し込みとなると明記されています。(H)は戸建てと同じプランなので、アパートや小規模マンションに住んでいても、戸建てと同額を払うことになります。
39戸以下の物件では月1,485円上がる
旧プラン(タイプS)と新プラン((H))を並べます。
| 旧:タイプS 2ギガ(改定後) | 新:NURO 光(H) | |
|---|---|---|
| 月額基本料金 | 4,235円 | 5,170円 |
| ルーター | 込み | +550円 |
| 実際の支払い | 4,235円 | 5,720円 |
| 棟設備利用 手数料 | 10,000円 (12回・実質無料) | なし |
| 基本工事費 | 44,000円 (24回分割) | 55,000円 (36回分割) |
差額は月1,485円、年間で17,820円。 値上げ(+385円)とルーター有料化(+550円)だけでは説明のつかない上げ幅です。プラン区分そのものが変わったことによるものです。
2024年10月の緩和が事実上巻き戻った
NURO光は2024年10月10日から、マンションプランの導入条件を40戸以上から2戸以上に緩和していました。それまで39戸以下のアパートは戸建てプランを選ぶしかなく、割高だったのが解消された——というのが当時の目玉でした。
今回の新プランで、この区分は40戸を境に戻っています。2024年の緩和で恩恵を受けた層が、ちょうど元の位置に押し戻された形です。
なお、棟設備利用手数料(11,000円・12回分割、同額割引で実質無料)は(M)プランのみに発生し、(H)プランにはありません。ただしこれは実質無料の項目なので、負担が減ったことにはなりません。
自分の建物がどちらか確認する
戸数の判定は自己申告ではなく、公式サイトのエリア判定で確定します。申し込みページで住所を入力すれば、適用されるプランが表示されます。「アパートだからマンション料金だろう」という前提で予算を組むと、月1,485円ぶん狂います。
変更点3:工事の回数はどうなるか
新プランの工事回数について、公式に明記された資料をこの記事の執筆時点で確認できていません。
分かっているのは次の点です。
- 公式FAQの工事内容の説明では、(H)プラン・10ギガ(H)プランと旧タイプSが同じ区分にまとめられている(主に39戸以下の集合住宅として)
- その区分の説明には、建物の構造によって外壁に穴を開ける場合がある、光キャビネットの設置で外壁へのビス留めが発生する可能性がある、といった屋外側の作業が挙げられている
- 一方、(M)プラン・タイプLの区分は「マンション内の既存設備を使用」とされ、大規模な工事は通常不要
- 工事当日は本人または家族の立ち会いが必要で、所要時間は通常1時間程度
旧プランでは、タイプS(39戸以下)が宅内工事と屋外工事の2回、タイプL(40戸以上)が宅内工事のみの1回という区分でした。(H)プランがタイプSと同じ工事区分に置かれている以上、39戸以下の物件では宅内・屋外の2回に分かれる運用が基本と考えるのが自然です。 ただし断定はできません。
実務上の影響は、費用よりスケジュールに出ます。屋外工事はNTTが担当するため、別会社の日程を2つ押さえる必要があり、開通までの待ち時間が伸びやすくなります。現在の回線の解約日と開通日を繋げる計画は立てないでください。
申し込み前に、エリア判定でプランを確認したうえで、工事が何回になるかを電話窓口で直接確認することをおすすめします。
変更点4:3年の契約期間が復活した
こちらのほうが、長期的には効いてきます。
NURO 光 Oneは「契約期間の縛りなし・解約金0円」を売りにしたプランでした。新プランはそこから方針が変わっています。
新プランの契約条件
- 契約期間は36か月(3年)。継続契約は3年単位で自動更新
- 契約期間中に解約する場合、契約解除料が発生
- 無料解約期間は契約期間満了月を含む3か月間
契約解除料はプランごとに定められています。
| プラン | 契約解除料 |
|---|---|
| NURO 光(H) | 3,643円 |
| NURO 光 10ギガ(H) | 4,523円 |
| NURO 光(M) | 2,653円 |
| NURO 光 10ギガ(M) | 4,193円 |
金額より「更新月の管理」が本題
解約金の額自体は3,000〜4,500円程度で、かつての光回線にあった2万円級の違約金と比べれば軽い部類です。問題は金額ではなく、3年ごとに3か月しかない窓を自分で覚えておかなければならないという運用コストのほうです。
無料解約期間を逃すと自動で次の3年に入ります。「引っ越しのタイミングで見直そう」と思っていても、更新月と噛み合うとは限りません。
なお、引っ越しを理由とした解約であっても、工事費の割賦残債は発生します。
U29応援割なら解除料が無償化される
例外もあります。「U29応援割特典」が適用されている場合、利用開始月を含む35か月目の末日までに解約すれば契約解除料が無償化されます。29歳以下なら、実質的に縛りのない状態で使えることになります。
変更点5:工事費の分割が36回になった
集合住宅向け新プランの基本工事費は55,000円で、開通1か月目から36か月目までの36回分割です。同額が同月の請求から割引され、36か月使い切れば実質無料という仕組みです。旧プランは44,000円の24回分割だったので、金額も期間も増えています。
裏を返すと、36か月未満で解約した場合は残債が一括請求されます。
契約期間も36か月、工事費の分割も36回。この2つが揃ったことで、「3年使い切ることを前提とした設計」に戻ったと言えます。
なお棟設備利用手数料(11,000円・12回分割)は(M)プランのみで、特典適用により同額が割引されるため実質負担はありません。分割期間中に解約した場合も残額の支払いは不要です。
旧プランと新プランの比較
戸建ての場合
| 旧:NURO 光 One(受付終了) | 新:NURO 光(H) | |
|---|---|---|
| 月額基本料金 (2ギガ) | 5,720円 | 5,170円 |
| ルーター | 月額に込み | 月550円・必須付帯 |
| 実際の支払い | 5,720円 | 5,720円 |
| 契約期間 | なし | 36か月 (3年自動更新) |
| 契約解除料 | 0円 | 3,643円 |
支払額は同じ。増えたのは3年の縛りと解除料——という整理になります。
39戸以下の集合住宅の場合
| 旧:タイプS 2ギガ(受付終了) | 新:NURO 光(H) | |
|---|---|---|
| 実際の支払い | 4,235円 | 5,720円 (+1,485円) |
| 契約期間 | なし | 36か月 (3年自動更新) |
| 契約解除料 | 0円 | 3,643円 |
| 基本工事費 | 44,000円(24回) | 55,000円(36回) |
こちらは支払額そのものが上がったうえで、縛りも解除料も付きます。利用者から見て条件が良くなった項目が見当たらないのが、今回の切り替えの率直な評価です。
40戸以上の集合住宅の場合
| 旧:タイプL 2ギガ(受付終了) | 新:NURO 光(M) | |
|---|---|---|
| 月額基本料金 | 4,235円 | 4,180円 |
| ルーター | 込み | +550円 |
| 実際の支払い | 4,235円 | 4,730円 (+495円) |
| 契約期間 | なし | 36か月 (3年自動更新) |
| 契約解除料 | 0円 | 2,653円 |
| 棟設備利用 手数料 | 10,000円 (12回・実質無料) | 11,000円 (12回・実質無料) |
| 基本工事費 | 44,000円(24回) | 55,000円(36回) |
10ギガはさらに開きます。旧タイプL(改定後4,840円)に対し、新10ギガ(M)は5,720+550=6,270円で、差は月1,430円。2ギガの+495円とは桁が違うので、10ギガを検討している場合は特に注意してください。
40戸以上は、月々の増え方だけ見れば39戸以下より穏やかです。ただし契約期間・解除料・工事費の分割期間はすべて条件が重くなっており、「値上げ幅が小さいから影響も小さい」とは言えません。
それでも申し込む価値はあるか
条件が悪化したのは事実ですが、NURO光を選ぶ理由そのものが消えたわけではありません。
- 39戸以下の集合住宅に住んでいる → 旧タイプSより月1,485円上がる。他社との比較をやり直す価値がある
- 3年以内に引っ越す可能性がある → 工事費残債と解除料が重なる
- 「月額5,170円」で他社と比較していた → 実額は5,720円。前提が変わる
- 縛りのなさを理由にNURO光を選ぼうとしていた → その理由はもうない
- 開通を急いでいる → 39戸以下は屋外工事を伴う可能性が高く、日程が読みにくい
まとめ
- 2026年8月31日で既存プランの新規受付が終了、9月1日から新プランに切り替わった
- 新プランは月額基本料金が下がったが、Wi-Fiルーターが月550円の必須付帯になり、戸建ての支払額は変わらない
- 39戸以下の集合住宅は「NURO 光(H)」=戸建てと同じ料金。旧タイプSより月1,485円上がる
- 2024年10月の「40戸以上→2戸以上」への緩和が、事実上巻き戻された
- 契約期間36か月・3年自動更新が復活。契約解除料は2,653〜4,523円
- 基本工事費も55,000円の36回分割に。契約期間と揃い、3年使い切る前提の設計に戻った
- 既存ユーザーは影響なし。契約はそのまま継続する
- 29歳以下はU29応援割で解除料が無償化されるため、デメリットをほぼ回避できる
広告で目にする「5,170円」は、実際に払う額ではありません。そして集合住宅に住んでいても、その5,170円のほうが適用されることがあります。まず公式サイトのエリア判定で、自分にどのプランが当たるかを確定させてください。 話はそこからです。
本記事は2026年9月6日時点の公開情報にもとづいています。新プランの提供内容は変更となる場合があると公式に案内されているため、申し込み前に必ず公式サイトで最新の条件をご確認ください。

