光回線のトラブルが再び増加中「安くなります」の電話にご用心

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2026年、光回線をめぐる消費者トラブルが2年連続で増えています。多いのは回線の不調ではなく「契約」のトラブル。手口と、いま自分にできる防ぎ方をまとめました。

目次

いま何が起きているのか

光回線に関する消費生活センターへの相談は、規制強化によって一度は減少していました。ところが2024年度から再び増加に転じ、2025年度は1万7371件と前年度より1247件増えています(日本経済新聞・2026年8月14日)。総務省は、販売代理店が何層にも重なる流通構造が背景にあるとみて対策に動き出しました。

2025年度の相談件数

17,371件

うち電話勧誘によるもの

約6割

相談者が70歳以上

約3割

国民生活センターも2026年7月1日に注意喚起を公表。光回線サービスのトラブルのうち、電話勧誘によるものが約6割を占めると指摘しています。相談者の約3割は70歳以上という報道もあり、高齢者が狙われやすい構図が見えます。

つまり、増えているのは「回線がつながらない」という技術的な故障ではなく、契約そのものをめぐるトラブルです。

よくある4つの手口

1. 契約中の事業者になりすます

今お使いの光回線を新しくします」と、いま契約している会社であるかのような口ぶりで電話がかかってくるパターン。社名を名乗らない、あるいはあいまいにしたまま話を進めます。申込書が届いて初めて、まったく別の会社だったと気づくケースが典型です。

2. 事実ではないことを告げる

今の会社のサービスは使えなくなるので乗り換えが必要」「アナログ回線に戻せば安くなる」といった説明で不安をあおる手口。実際にはそうした事実がないことも少なくありません。

3. 「安くなる」が安くならない

料金が下がると言われて乗り換えたのに、身に覚えのないオプションが複数付いていて、かえって月額が上がっていた、というパターンです。

4. 書面がないまま契約が成立している

料金の説明も書面の交付もないまま、いつの間にか契約になっていた──という相談も寄せられています。電話勧誘の場合、本来は契約前の書面と契約書面の2種類が交付されることになっています。

一番は、そもそも出ないこと

断り方を練習するより確実な対策があります。電話に出ないことです。トラブルの入口の約6割が電話勧誘である以上、受話器を上げない時点で、その大半は物理的に成立しません。

固定電話でできること

  • 知らない番号・非通知には出ない。 本当に用のある相手は留守電に残します。
  • 留守番電話を常時オンにする。 録音されるとわかると、勧誘側はそもそも名乗らずに切ります。
  • ナンバー・ディスプレイ/ナンバー・リクエストを使う。 NTT東日本・西日本は特殊詐欺対策として、70歳以上の契約者、または70歳以上の方と同居している契約者を対象に、この2つの工事費と月額利用料を無償化しています。番号非通知の相手には「番号を通知してかけ直すように」と自動音声で応答してくれます。
  • 通話録音や自動警告のついた電話機に替える。 自治体によっては、こうした機器の購入費を助成しています。お住まいの市区町村のサイトで「迷惑電話 防止機器 助成」と検索してみてください。

※無償化の条件や受付期間は変更されることがあります。申し込み前にNTT東日本・西日本の公式サイトで最新の内容を確認してください。

スマートフォンでできること

  • 非通知着信の拒否設定をオンにする
  • 通信事業者の迷惑電話フィルタ(多くは無料または月数百円)を使う
  • 出てしまったら、話を聞かずに切ってよい。失礼にはあたりません

ただし、これだけでは足りない

出ない」で防げるのは電話勧誘だけです。訪問販売、SMS、郵送のダイレクトメール、家電量販店の店頭での勧誘は、この方法では防げません。だからこそ、次の「書面で確認する」という基本が結局必要になります。

電話に出てしまったら、切る前にやるべき3つのこと

  1. 社名とサービス名を必ず聞く どちらの会社ですか」「サービス名は」と聞き、折り返し用の連絡先も控えます。答えをはぐらかす相手は、その時点で危険信号です。
  2. その場で契約しない 口頭の説明だけで判断せず、「書面を見てから決めます」と伝えていったん切る。急がせる相手ほど要注意です。
  3. 家族や第三者に相談する 高齢の家族がいる場合は、「光回線の電話が来たら必ず一度相談してね」と事前に共有しておくだけで、被害はかなり防げます。

もう契約してしまったら

慌てる必要はありません。使える制度があります。

  • 初期契約解除制度:契約書面を受け取った日から8日以内であれば、事業者の同意がなくても契約を解除できます。簡易書留など、送った記録が残る方法で通知しましょう。
  • 消費者ホットライン「188」:全国共通の3桁番号で、最寄りの消費生活センターにつながります。8日を過ぎていても、状況によっては交渉の余地があるので、まず相談を。
  • 書面を保管する:申込書、契約書面、工事の案内、着信履歴。すべて証拠になります。捨てないでください。

契約前セルフチェックリスト

  • 相手の会社名・サービス名を書き留めた
  • いま契約中の事業者に、その話が本当か確認した
  • 契約前書面・契約書面を実際に受け取り、目を通した
  • 月額料金に含まれるオプションを一つずつ確認した
  • 工事費・解約違約金・契約期間の縛りを把握した
  • キャンペーン適用の条件と、終了後の料金を確認した

技術的なトラブルとの見分け方

急に遅くなった」「夜だけ切れる」といった不調は、勧誘トラブルとは別物です。この場合は、ルーターの再起動、LANケーブルの規格(カテゴリ5e以上)、集合住宅のVDSL方式かどうか、IPv6(IPoE)接続になっているか、を順に確認していくのが基本。

ここで「回線を新しくしないと直りません」と営業電話がかかってきたら、話は最初に戻ります。冷静に社名を聞きましょう。

まとめ

光回線は生活インフラになった一方で、「よくわからないまま契約している」人がとても多い領域です。トラブルが増えている今こそ、まず出ない。出たら、その場で決めない。決める前に、書面で確認する。 この順番を徹底したいところ。

不安を感じたら、迷わず188へ。それだけで防げる被害があります。

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