「速い光回線といえばNURO光」——そんなイメージを持っている人は多いと思います。ただ、2026年9月1日からほぼ全プランで月額料金が改定(=値上げ)されることが発表されました。
これから申し込む人にとっても、すでに使っている人にとっても、「で、結局いくらになるの?」「今のうちに動いたほうがいいの?」というのが本音のところでしょう。
この記事では、値上げ後の料金を前提に、NURO光のスペック・特典・向き不向きをフラットに整理します。
そもそもNURO光とは
NURO光は、ソニーネットワークコミュニケーションズが提供する光回線サービスです。他社の光回線と決定的に違うのは、NTTのフレッツ光網を借りている“コラボ光”ではないという点。独自の設備で「G-PON」という規格を使い、下り最大2Gbps(または10Gbps)を打ち出しています。
ざっくり特徴をまとめるとこうです。
| 提供会社 | ソニーネットワークコミュニケーションズ |
|---|---|
| 最大速度 | 下り2Gbps/10Gbps(技術規格上の最大値) |
| プロバイダ | 一体型(別途契約・別料金は不要) |
| Wi-Fiルーター | Wi-Fi 6以上対応のONUを無料レンタル |
| 契約期間 | 現行プランは縛りなし・解約金0円 |
| 契約事務手数料 | 3,300円 |
| 基本工事費 | 戸建て49,500円/マンション44,000円(24回分割・同額割引で実質無料) |
プロバイダ料金もWi-Fiルーター代も月額に含まれているので、「表示価格+あとから追加料金」になりにくいのは地味に大きなメリットです。
【本題】2026年9月1日から料金改定
ソニーネットワークコミュニケーションズは2026年6月15日、部材価格や人件費の上昇を理由に、2026年9月1日から一部プランの月額基本料金を改定すると発表しました。新規契約者だけでなく、現在利用中の人も対象です(9月利用分=10月請求分から)。
主なプランの改定額
| プラン | 改定前 (〜8/31) | 改定後 (9/1〜) | 差額 |
|---|---|---|---|
| NURO 光 One 2ギガ(戸建て) | 5,500円 | 5,720円 | +220円 |
| NURO 光 One 10ギガ(戸建て) | 6,050円 | 6,600円 | +550円 |
| NURO 光 2ギガ(マンション)タイプS/L | 3,850円 | 4,235円 | +385円 |
| NURO 光 10ギガ(マンション)タイプS/L | 4,400円 | 4,840円 | +440円 |
あわせて、「NURO 光 でんわ」の西日本エリア(東海・関西・中国・九州)が330円→550円に改定されます。東日本エリアは据え置きです。
「月額無料」「ワンコイン」などの特典を使っている人は?
割引額そのものは変わりません。特典適用中は同じ条件のまま使えて、特典が終わったタイミングから改定後の料金が適用される形です。月額基本料金を永年保証しているタイプの特典も、条件はそのまま維持されます。
納得できない場合の「移行期間」と「初期契約解除」
値上げに伴い、解約時の費用が一部免除される救済措置が用意されています。
| 移行期間 | 初期契約解除 | |
|---|---|---|
| 申請期間 | 2026年7月1日〜9月30日 | 契約内容変更通知書の受領日を含む8日間 |
| 申請方法 | 通常の解約手続き(Web可) | 書面のみ(Web不可) |
| 免除対象 | 契約解除料のみ | 契約解除料+一部月額料金など |
| 解約完了 | 日付を指定可能(10/31までに完了が条件) | 指定不可・受領後即日 |
どちらの場合も、工事費の残債は免除されません。24か月の分割払いが終わっていない人は、残りを一括請求されます。「値上げが嫌だから解約」と即断する前に、必ずマイページで残債を確認してください。
値上げ後の実際の支払いイメージ(戸建て)
NURO光には「割引特典」があり、実際の支払額は基本料金そのままにはなりません。2026年8月時点で選べる主な特典は2つです。
- 2年割:2年間、月額基本料金から最大2,620円割引
- U29応援割:申込時点で29歳以下限定。割引期間が3年間に延びる
10ギガプランに2年割を適用した場合、割引期間中は2ギガと同水準まで下がり、3年目以降に本来の料金へ戻る、というのが基本の形です。「安いのは最初の2〜3年だけ」という点は、契約前にきちんと認識しておきたいところ。
さらに、手続き不要で自動適用される特典もあります。
- 基本工事費が実質無料(24回の分割払いと同額を毎月割引)
- 他社からの乗り換え時、解約違約金・工事費残債などを最大60,000円までキャッシュバック
- 設定サポート1回無料
- 開通から2か月以内の解約なら工事費残債が無償化
乗り換え特典は、光回線だけでなくホームルーターやモバイルルーターの機器残債も対象になるので、「解約金が高くて動けない」人ほど効いてきます。ただし証明書類の貼付・返送が必要で、期日を過ぎると失効します。もらえる前提で家計を組むのは危険です。
現金キャッシュバックのキャンペーンは時期によって金額も条件も変わります。申し込み直前に公式サイトで最新の内容を確認してください。
NURO光のメリット
1. 純粋に速い
フレッツ光網を使わない独自回線のため、夜間や休日の混雑に比較的強いと言われます。実測値の傾向を見ても、平均的なコラボ光より上に来ることが多い。オンラインゲームや大容量のアップロードをする人には分かりやすい価値があります。
2. 追加費用が少ない
プロバイダ料金込み、Wi-Fi 6対応ルーター込み。「あとからルーターレンタル代が乗ってくる」タイプの落とし穴がありません。
3. 契約期間の縛りがない
現行プランはいつ解約しても解約金0円。ただし前述のとおり、工事費の分割残債は別問題です。
4. 開通工事が1回で済むようになった
かつては「宅内工事」と「屋外工事」の2回に分かれ、開通まで数か月かかることで有名でした(悪い意味で)。現在は工事1回に集約されています。
5. NUROモバイルとのセット割で、スマホ代まで下げられる
同じソニーグループの格安SIM「NUROモバイル」とのセット割があります。値上げ分を回収したい人にとっては、実はここが一番効くポイントかもしれません。
NURO光を申し込んだ人がNUROモバイルを契約する場合
利用開始月を除く36か月間、対象プランの月額基本料金が最大491円割引になります。
| プラン | 通常料金 | 割引適用時 |
|---|---|---|
| VMプラン(5GB) | 990円 | 499円 |
| VLプラン(10GB) | 1,485円 | 994円 |
| VLLプラン(15GB) | 1,790円 | 1,299円 |
| NEOプラン(35GB) | 2,699円 | 2,209円 |
さらに登録事務手数料も3,300円→1,650円に半額。利用開始月の月額基本料金は無料です。5GBで月499円は、大手キャリアのサブブランドと比べてもかなり攻めた水準です。
すでにNUROモバイルを使っている人がNURO光を契約する場合
こちらは逆方向で、NURO光の月額基本料金が2年間(13〜36か月目)毎月491円割引になります。マイページまたはアプリの専用ページでクーポンコードを取得してから申し込む形です。
- 同一名義または同一世帯で最大5回線まで適用可能。家族分をまとめれば効果は5倍になります
- ドコモ・au・ソフトバンクの3回線から選べて、どれを選んでも同一料金
- 申し込み導線を外すと一切適用されません。NURO光の申込完了メール(またはマイページ)に記載された専用URLからNUROモバイルを申し込む必要があり、通常の申込ページからでは割引が付きません
- 音声通話付きSIMのVM/VL/VLL/NEOプランが対象。VSプラン(3GB)やデータ専用SIM、NEOプランW(55GB)は対象外
- 特典適用中に、申込時より安いプランへ変更すると割引が消えます
- すでに使っているNUROモバイル回線に、あとからセット割を適用することはできません
- 他の特典・キャンペーンとは併用不可。代理店経由の高額キャッシュバックと比べて、どちらが総額で得かは事前に計算しておきましょう
「NURO光は値上げされたけど、スマホをNUROモバイルに寄せたら世帯の通信費はむしろ下がった」というパターンは十分あり得ます。なお、ソフトバンク/ワイモバイルユーザー向けには、NURO光でんわとのセットで「おうち割 光セット」(スマホ側が永年最大1,650円割引)も用意されています。
デメリット・注意点
1. 提供エリアが限られる
全国どこでも使えるわけではありません。2ギガは北海道・関東・東海・関西・中国・九州の一部(21都道府県)、10ギガは宮城・福島・山形を加えたエリアが対象ですが、いずれも「一部エリアを除く」という但し書きが付きます。同じ市内でも番地単位で不可のことがあるので、まずは公式サイトの住所入力による判定から始めてください。
2. 開通までに時間がかかることがある
工事は1回になったものの、独自設備を引き込む都合上、繁忙期や集合住宅では待たされるケースがあります。NURO光側も開通までのレンタルWi-Fi(最大2か月500円)を用意しているくらいなので、「解約日と開通日をぴったり繋げる」計画は立てないほうが無難です。
3. 10ギガ→2ギガへのプラン変更ができない
ダウングレードは「解約+新規申し込み」扱いになり、10ギガ側の解約費用が発生します。迷ったら、テレワークや動画視聴が中心なら2ギガで十分。速度に強いこだわりがある人だけ10ギガ、という選び分けが安全です。
4. 解約後の撤去費用
解約しても光キャビネットや引込線は撤去されず残置されます。撤去を希望する場合は別途費用がかかります。賃貸で原状回復を求められる可能性がある人は、契約前に管理会社へ確認を。
5. 集合住宅はプランが複雑
「NURO 光 for マンション」(従来型・住民の共同利用が前提)と、2024年10月開始の「NURO 光 マンション」(タイプS/L)が併存しており、名前が似ていて分かりにくい。料金も適用される割引も違うので、自分の物件がどちらの対象なのかを最初に確定させるのが大事です。
こんな人には向いている/向いていない
- オンラインゲーム、配信、大容量データのやり取りが多い
- 提供エリア内に住んでいて、当面引っ越す予定がない
- 他社からの乗り換えで、違約金や機器残債を抱えている
- 29歳以下(U29応援割の恩恵が大きい)
- 提供エリア外、または近く引っ越す可能性がある
- 1〜2年で解約するかもしれない(工事費残債が重い)
- ネットの用途がSNSと動画視聴くらいで、速度に不満がない
- ドコモ・auのスマホを使っていて、キャリアのセット割を外したくない
最後の点は補足が必要です。NURO光でセット割が効くのはNUROモバイルと、光でんわ経由のソフトバンク/ワイモバイルの3ブランド。ドコモ光やauひかりのようなキャリア系セット割は家族回線数だけ効いてくるので、回線単体の月額ではなく「スマホ込みの世帯合計」で比較しないと判断を誤ります。逆に、スマホをNUROモバイルへ乗り換える前提なら、世帯合計ではNURO光のほうが安くなるケースもあります。
まとめ
- 2026年9月1日からNURO光はほぼ全プランで値上げ。戸建て2ギガは+220円、10ギガは+550円
- 既存ユーザーも自動的に新料金へ移行する
- 値上げを機に解約する場合、契約解除料は免除されうるが工事費残債は免除されない
- それでも「独自回線の速さ」「プロバイダ・ルーター込み」「縛りなし」という基本の強みは健在
- 判断のポイントは、①提供エリア内か ②2年以上使う見込みがあるか ③スマホのセット割込みで比較したか
値上げは残念なニュースですが、それだけで乗り換えを決めると、工事費残債や再契約の手数料で結局損をすることもあります。まずはマイページで自分の契約プランと工事費の残債を確認するところから始めてみてください。
本記事の料金・特典情報は2026年8月5日時点の公開情報にもとづいています。キャンペーンは予告なく変更・終了する場合があるため、申し込み前に必ず公式サイトで最新の内容をご確認ください。

